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円安・北米販売好調で勢いづくトヨタ(2)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2013.02.08 15:06
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◇“生産拡大症候群”を刷新した豊田章男社長

トヨタの復活は創業4世の豊田章男社長(57)が率いる。59年目で初めて赤字を出した09年に社長に就任した。当時、“生産拡大症候群”の高齢経営陣から刷新した。先月、グローバル海外生産を主導した張富士夫会長(76)を相談役から退任させ、世代交代を終えた。その代わり、攻撃的な生産拡大による品質・デザイン問題を提起して子会社に回った50代の役員を再起用した。

 
こうした豊田社長の改革は、米デトロイトモーターショーに登場した小型車「フーリア」コンセプトカーのデザインにも表れている。「フーリア」は華麗なLEDで飾ったテールランプが目を引くデザインで、トヨタの過去のモデルには見られない、若くてスポーティーなスタイルを誇る。ブルームバーグ通信は「これまでのトヨタのモデルには見られなかったスタイル。フーリアは豊田社長の戦略変更の信号弾」と評価した。豊田社長は現代車のダイナミックなデザインが米国市場で人気を呼んだことに衝撃を受けたという。

豊田社長は新車デザイン品評会の出席者を100人から数十人に大きく減らした。意思決定が遅れたり、「似たり寄ったりのデザイン」になるのを避けたいということだった。また、開発責任者(Chief Engineer)がデザインを決められるようにした。特に、日本の若者の間で指摘されてきた「トヨタ=退屈な車」という先入観を覆すのが急務と判断した。「若者が自動車を購入しないのは、若者を引きつける車をつくることができない私たちの問題」と強調し、デザイン改革を促した。トヨタが誇る品質に加え、運転の楽しさ、見る楽しさがある新車の開発に重点を置いたのだ。

リコール事態後は品質管理プロセスも改善した。日本本社に集中していた権限を米国法人など海外支社に与え、リコール事態などに迅速に対応することにした。豊田社長は就任4カ月後に加速ペダルの欠陥をはじめ、約1000万台を超えるリコール事態を経験した。

◇現代車、円安よりウォン高が伏兵

専門家らは今年、「ウォン高-円安」が急激に進めば、現代・起亜車の輸出と海外販売が打撃を受けるとみている。23日に発表された昨年10-12月期の実績も、販売は増えたが、営業利益は悪化したことが分かった。

しかし現代車は海外生産基地がほとんどなかった00年代初めと今は違うという立場だ。2011年から海外生産が全体の半分を超え、為替レートの変動に十分に対処できるということだ。

李元熙(イ・ウォンヒ)財経本部長(53)は「今年の平均為替レートは1ドル=1056ウォンで、下半期にさらにウォン高が進むとみている」」とし「日本との競争が激しい豪州・ロシアでは、円安を武器にした日本企業の攻勢が強まるだろう」と分析した。

別の関係者は「円安は自動車の価格引き下げ効果があり、現代・起亜車に影響を与えるしかない」と述べた。しかし「現代・起亜車は海外生産だけでなく、現地部品調達率も50%を超えているため、円安による被害は10年前とは確実に違う」と述べた。

チョ・ドゥソプ横浜国立大教授(経営)は「自動車は外部環境よりも自主的な研究開発・購買・生産という組織能力の構築が最も重要な競争力」とし「現代・起亜車の組織能力はもうトヨタの水準に近づいているため、ウォン高-円安の影響はそれほど大きくないだろう」と分析した。

イ・ナムソク中央大教授(経営学)も「現代・起亜車はこの4年間、ウォン安を背にマーケティング費用を大きく増やし、ブランド認知度が急上昇した」とし「国内市場シェア80%と安定した収益を確保しているうえ、体質化したコスト削減で日本企業の攻勢に十分に対応できるだろう」と話した。 (中央SUNDAY第307号)


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