得より失の多いウォン高…物価安定への寄与は少なく輸出競争力は低下
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.12.11 09:14
ドルに対するウォンの価値が心理的抵抗線とされた1080ウォンを割り込んだ。10日のソウル外国為替市場のドル相場は前取引日より2.7ウォンのウォン高ドル安となる1ドル=1079ウォンを記録した。ウォンが1080ウォンを割り込んだのは昨年9月9日の1077.3ウォン以後15カ月ぶりだ。▽先進国の量的緩和政策▽韓国国債の格付け上昇▽先進国に比べ高い韓国の金利水準――などの理由からウォン高傾向は当分続くというのが専門家の見通しだ。
国際経済の流れだけみれば最近のウォン高は昨年中旬と似ている。ウォンの対ドル相場は昨年3月末から9月初めまでの約5カ月間1000ウォン台で取り引きされた。8月には1048ウォンを記録するほどウォン高が進んだ。当時は東日本大震災、中東の原油価格不安などの悪材料が解消され、米国が積極的な通貨政策を発表したことで新興国に資金が流入した。欧州財政危機への懸念が緩和され、主要先進国が競争的に金融緩和を進めている最近の状況と似ている。