【コラム】さらに誇らしいコリアのために(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.11.22 11:39
いま「ビッグ3」が大統領選挙をめぐり競争している。近い将来「ビッグ2」に絞り込まれるだろう。だれがなっても大きな問題はないとみる。新しい政治を熱望する国民的期待と、これ以上放置できない二極化解消という時代的課題ですでにビッグ3は大きく寄与した。だれがなっても政治改革は先送りできないもので、福祉政策の強化と一定水準の経済民主化は避けられないだろう。経済協力開発機構(OECD)加盟国で自殺率1位と低出産率1位が代弁する韓国の現実を正さずには体制の存立が脅かされる状況になりかねないという危機感を彼らが共有していることだけでも大きな進展だ。
この前中国で開かれた「2012北京フォーラム」に参加する機会があった。この時代が当面する多様な主題をめぐり世界から集まった大学者と専門家らが討論を行う一種の知識博覧会だった。アルゼンチン出身の著名な経済学者エミリオ・オカンポ教授の発表が特に目を引いた。彼はかつて1人当たり国内総生産(GDP)で世界6~7位を争ったアルゼンチンがいまは60位圏の中進国に墜落した決定的理由を、経済的二極化解消に失敗した政界の無能と堕落に求めた。単純な富の移転に依存するポピュリズム的アプローチで階層間の対立を助長し、制度的基盤を弱めさせたことによりアルゼンチンの成長基盤が崩れたためということだ。民主主義体制の維持のためには所得不均衡と経済力集中の緩和が必要だが、資本主義の支えである革新と企業家精神を毀損してはならないということだ。角を直そうとして牛を殺す愚を犯すなという話だ。