【社説】韓米ミサイル射程距離交渉、急いで妥結を
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.07.24 16:46
昨年から行われてきた韓米ミサイル射程距離延長交渉が、米国の反対で進展していないという。これを受け、韓国保有ミサイルの射程距離や弾頭重量を制限する韓米ミサイル指針を廃棄すべきだという意見が出てくるなど、批判世論が激しくなっている。一部の人は、米国が韓国の主権を過度に制限しているとし、露骨に反感まで表している状況だ。このため、韓米間のミサイル交渉が早期に適切なレベルで妥結しなければ、韓米同盟にも悪い影響を及ぼす可能性があるという指摘が出ている。
政府が米国にミサイル射程距離の延長を要求する理由は、北朝鮮に比べて過度に劣勢な弾道ミサイル戦力を対等なレベルにまで拡張するためだ。北朝鮮は1970年代からミサイル開発に没頭し、すでに1987年に射程距離300キロ、弾頭重量1トンのスカッドBを量産し始め、1990年代からは射程距離500キロ、弾頭重量770キロのスカッドCを量産している。続いて射程距離1300キロのノドン1号、1000キロのノドン2号も実戦配備し、最近では大陸間弾道弾(ICBM)並みの射程距離を持つテポドンの開発に力を注いでいる。北朝鮮が保有するミサイルは、韓国を射程圏内とするスカッドミサイルだけで1000基に近いという。
これに対し韓国は1979年に射程距離180キロの「ベッコム(白熊)」を初めて開発し、01年に射程距離300キロ、弾頭重量500キロの玄武2を実戦配備した。技術力は十分だが、韓米ミサイル指針の制限を受けたからだ。こうした弱点を補完するため、巡航ミサイルの射程距離500-1500キロの玄武3 A、B、Cを開発した。しかし巡航ミサイルは弾道ミサイルに比べて威力が大きく落ちるという問題がある。