涙と起立拍手…さすが在日同胞・鄭義信氏の演劇
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.06.19 08:49
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コ・スヒ(左)の表情だけで、この演劇がどういうものか十分に説明されている。演出者チョン・ウィシンは俳優の潜在力を引き出すことで定評がある〔写真=南山(ナムサン)芸術センター〕。
在日同胞劇作・演出家の鄭義信(チョン・ウィシン)氏(55)。4年前に彼が演出した「焼肉ドラゴン」に韓国演劇界がざわついた。余計な自意識、知的虚栄、感情過剰は少しもなかった。極限の状況まで追い詰めた後、その痛みをまともに引き出す正面突破は、大学路では見られない愚直さだった。
その鄭氏の新作は期待感を与えるのに十分だ。題名は「そして春の水は河となって流れ」。期待が大きいほど失望もあるものだ。やや退屈だった。既視感もあった。しかしコンディションが悪くても宣銅烈(ソン・ドンヨル)は宣銅烈だ。鄭義信の勝負球は重たかった。