「日本を嫌い韓国を懐かしみながらも、離れることはできない」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.03.03 17:02
この演劇、残忍だ。「焼肉ドラゴン」(ヨンギルのコプチャン屋)。韓日合作の演劇だ。08年に日本新国立劇場と韓国芸術の殿堂を行き来しながら公演された。爆発的だった。ほとんどの観客は目に涙を浮かべ、声を出しながら泣く人も少なくなかった。当時の柳仁村(ユ・インチョン)文化部長官は「(演劇俳優の私を)また舞台に立たせようとする」と賛辞を惜しまなかった。全チケットの完売、日本・韓国の主要演劇賞受賞は当然の結果だった。
反響が大きかったのは、在日同胞の凄絶な人生を正面から扱ったからだった。台本・演出をしたのは在日同胞2.5世の鄭義信(チョン・ウィシン)氏(54)。自分が背負ってきたものを吐き出すかのように、鄭氏は在日同胞の人生を赤裸々に暴き、そのぞっとするほどの正直さに観客は胸を打たれた。3年ぶりに「焼肉ドラゴン」を再公演するため韓国を訪れた鄭氏に1日に会った。