【コラム】韓国がギリシャのようにならないためには(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.06.18 15:45
2009年1月、アップル創業者のスティーブ・ジョブズは、完治すると思っていたがん細胞が肝臓に転移したという診断を受けた。 移植手術が至急必要な状況だった。 急いでカリフォルニア州肝移植待機者リストに名前を登録したが、待機者があまりにも多かった。 計算上、手術は6月に可能だった。 医師はジョブズが4カ月も持たないと話した。 家族や友人は頭を悩ませたが、方法はなかった。
米国臓器寄贈センター規定によると、ジョブズのようながん患者より肝硬変や肝炎の患者の順位が優先だった。 ジョブズがいくらアップルコンピューターやiPhoneで人類の生活を変えた英雄であっても同じだ。 「一つの命は誰にとっても貴重で平等だ」という米国臓器寄贈センターの基準の前で、ジョブズは一般の人と変わらなかった。 焦りはあったが、ジョブズと家族は忍耐で待った。 結論的にジョブズはその年3月末に肝移植の手術を受けて命が救われた。 法的に重複登録が可能だという点に着眼し、テネシー州にも登録したのだ。