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【社説】韓中FTA交渉が開始…対内交渉に気を遣うべき

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.05.03 11:57
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朴泰鎬(パク・テホ)通商交渉本部長と陳徳銘中国商務相が昨日、韓中自由貿易協定(FTA)交渉開始を公式宣言した。韓中FTAは韓国の最大貿易国と締結する単なる経済協定レベルを越える懸案だ。韓米同盟と朝中同盟、米中覇権競争が絡んだ東アジアで、韓中FTAは韓半島の平和と安全に寄与するテコという重大な意味も帯びている。また、中国が周辺国とのFTAを急ぐ中、韓国も競争力を維持するために、これ以上の先延ばしは難しい状況だ。しかし韓中FTAは韓国国内の波及効果が他のFTAとは比較にならないほど大きいという点で、より慎重かつ戦略的な接近が必要だ。

まず両国が2段階に分けて交渉を行うことにしたのは当然の手続きだ。韓国が農水産分野を、中国が自動車・機械・石油化学などを敏感分野に分類するのも賢明な判断のようだ。敏感品目は譲歩関税から除外したり、開放を猶予する方向で接近してこそ、交渉はより円滑に進むだろう。しかし低いレベルの開放になれば、韓中FTAの意味自体が色あせてしまう。したがって一般品目とサービス・投資分野は、世界貿易機関(WTO)協定より自由化レベルをはるかに高める必要がある。そうしてこそFTA締結による相互利益の極大化を期待できる。

 
FTA交渉時に最も気を遣うべきことは対内交渉だ。被害業種への補完対策が整っていなければ、後遺症は避けられない。私たちは今回の交渉が問題が多かった韓米FTAよりも、円滑に進んだ韓・欧州連合(EU)FTAの経路をたどることを望んでいる。振り返ると韓中は7年前からFTA研究チームを稼働させてきたが、これは専門家レベルの準備にすぎない。国民的な共感の形成は依然として不十分で、対内交渉のため十分な検討が行われたとも考えにくい。したがって現政権が任期内に交渉を終わらせるとして取り組めば、それは欲になるだろう。まずは1段階交渉を緻密に行い、最終交渉は次期政府に譲るという覚悟で落ち着いて推進する必要がある。

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