【コラム】日本大使館の前の少女像(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.12.16 12:02
氷点下4度の寒さの中で13歳の少女は道路の向かい側の日本大使館を凝視していた。口を硬く閉じ、拳を握った両手を膝にのせ、真っすぐに座り、夢多い自分の人生を粉々に破壊してしまった国の大使館に向かい水平に視線を投げていた。絶望と怒りを心に飲み込んだ顔だった。少女の左の肩には鳥が1羽とまっている。自由と平和を象徴する鳥だ。胸のチョウは転生を意味する。人間の基本的な権利と自由が踏みにじられない新しい生命に生まれ変わることはすべての慰安婦出身女性たちの悲痛な希望だ。少女像を製作した彫刻家のキム・ウンソン氏の製作意図の通り、それは穏やかな感動を与える。少女の両足の上には毛糸のマフラーが巻かれ、右側の空いたイスには花束がひとつ置かれていた。超現実のようだが間違いなく現実だった。1992年に始まった慰安婦女性らの日本大使館前での水曜集会1000回を迎え市民募金で製作された青銅の少女像の名前は「平和の碑」だ。
少女像のメッセージを正確に読まなければならない日本政府は少女像の撤去を韓国政府に要求する。ウィーン条約に駐在国は外国公館の安全と品位を保護する義務があるという規定を挙げそうしたとんでもない要求をしている。少女像のどこにも日本帝国の天人共怒する蛮行だのどうだのという糾弾の一言がないのに日本の人たちは慰安婦らの人間的尊厳性が踏みにじられた事実よりは自分たちの大使館の安全と品位を先に考える。