【社説】クイックサービスに乗せられていく韓国の受験生
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.11.21 17:46
最近、週末や休日になる度に大学街に数百台のクイックサービスバイクが出没している。論述試験を終えてあふれ出てくる受験生を乗せて、他の大学の論述試験場に向かって走るためだ。あきれる大韓民国入試現場だ。大学入試に命をかけるしかない大韓民国。受験生は選択の余地がない。保護者の立場としてはハラハラするような危険なことが昼間から繰り広げられる。渋滞した道路で車の間を通り抜けていく曲芸走行は当然だ。後ろの席の受験生は荷物と変わらない。ヘルメットもせずにバイクにしがみついている。バイクの運転手に「保険に入っているのか」と尋ねると、「荷物を運ぶバイクに何の保険だ」という言葉が返ってきた。
大学入試の論述は修学能力試験(日本のセンター試験に相当)が終わった直後の週末から2週間、集中的に行われる。大学の入試担当者は毎年、年初から日程選択のために他大学の動きをチェックする。ライバル大学と日程が重なれば受験生を奪われるからだ。同日の午前と午後に分けて論述考査が行われるのにはこうした理由もある。大学がお互い営業時間を侵害しないように談合した結果だ。これは入試にすがるしかない受験生を金儲けの対象と見る大学の横暴だ。