【噴水台】ソン・キム駐韓米大使、傍点は「韓国系」ではなく「米国人」に
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.11.13 11:51
新聞社の後輩からおもしろい経験談を聞いた。後輩の父親は外交官なので幼い時期をブラジルで過ごした。小学校5年の時に父親について日本に引っ越した。日本の小学校に初めて登校した日にびっくりした記憶がまだ生々しいという。クラスのすべての子どもたちの髪の色が黒かったためだった。多人種社会のブラジルでは髪・肌・目の色が違うのはあまりにも当然だったという話だ。日本である程度適応したおかげで後日韓国にきた時は別に驚かなかったといった。
ゆっくりとだが多文化社会へと移行中の韓国だが、まだ自分と異なる容貌に対する異質感・拒否感は根強い。拒否感の反対側には同じ容貌、同じ血筋に対する強烈な同質感が位置している。この同質感が時に錯覚を生む。一昨日午後仁川(インチョン)空港を通じて入国したソン・キム新任駐韓米国大使の明るい姿を見ての考えだ。一部メディアはキム大使の赴任を「錦衣還郷(故郷に錦を飾る)」と表現した。中学1年生まで韓国に住んでいたので故郷に来たというのは正しい。駐韓米国大使の地位を考えれば錦の服を着たともいえる。しかしあくまでも米国政府が着せた錦の服だ。彼は今後服の価値を明確にしなければならない。米国に忠誠を誓った米国市民権者としてあまりにも当然の義務だ。