－－グローバル化しても生活は地域でするものだ。

「そのためにユニクロは地域企業として定着しようとしている。韓国に進出する時もロッテグループと合弁会社を設立した。米国やフランスのブランドを引き受けたのも欧米企業として事業するための戦略だ」

－－１万２９００ウォンのティーシャツを販売しながらも‘安もの製品’というイメージはない。

「服がステータスを表す時代は過ぎた。服は日常を過ごしやすくする道具だ。もちろん今でも安ものは良くないという認識がある。しかし私たちは価格を抑えるために品質・売り場の運営・サービスなどをあきらめない。私たちの目標は低価格ではない。誰もが良い服を着られるように低価格政策を選んだにすぎない」

－－新しい成長動力は。

「アジアだ。特にインドと中国に注目している。これらの国の人口だけで３０億人にのぼる。今後１０年間、両国では１０億－１５億人の中産層が登場するだろう。これらの国と隣接した韓国と日本にとっても大きなチャンスだ。ユニクロも２０２０年のアジア売上高目標を３兆円と設定している」

－－ソニーが一時は日本を代表したが、今は…。

「‘創業者のＤＮＡ’を継続できなかった。私もそういう危機感があったので２００５年に復帰を決心した。（※柳井会長は０２年に社長職から退いた）。復帰後は再ベンチャー化を強調している。安住せずに成長を続けなければいけない。職員には目標を高く持てと注文している。グローバル１位になれと話している」


ユニクロ、ソウル明洞にアジア最大店…柳井会長にインタビュー（１）