日本の財務省が韓国の企画財政部に日本酒10本を送ったわけ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.08.16 10:57
このところ、政府果川(クァチョン)庁舎の企画財政部では「逆風張帆」という日本酒が話題だ。韓国ウォンに換算すると1本6000ウォン(約430円)ぐらいの酒だ。特別なのは価格ではなく名前だ。「向かい風に向かって帆を広げる」という意味で、危機にひるまず正面突破するという意志を込めている。
先月末に日本の財務省はこの酒10本を韓国の企画財政部に送った。先月東京で開かれた韓日財務相会議で企画財政部の朴宰完(パク・ジェワン)長官が、大地震で危機を迎えた日本に「逆風張帆するよう願う」と話したのが契機になった。朴長官自身が青瓦台(チョンワデ、大統領府)国政企画首席秘書官として在職した2009年に「逆風張帆」を新年の四字熟語に選ぼうとしたが、日本で酒の名前として使われているという事実を聞いてあきらめたというエピソードも付け加えた。これに対し日本側は夕食会で急遽この酒を出そうとしたが、九州地方で売っているもので結局調達できなかった。これを覚えていた財務省の尾立源幸政務官が当時の出席者10人に酒を空輸したのだ。
思いがけないプレゼントを贈られた企画財政部は日本の官僚の細心さに驚いたという。ある幹部は、「不安な世界経済、ポピュリズム、急速な高齢化という“向かい風”に向かって財政健全性の“帆”を上げなければならない人同士の同病相憐れむという情が示されたものではないか」と解釈した。