【社説】教科書、偏りのない現代史記述を
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.06.30 17:34
韓国史必修科目化に劣らず重要なのが「良い国史教科書」を作る作業だ。 子どもたちに自由民主主義理念に基づいた誇らしい大韓民国史を教えることだ。 しかし現高校韓国史教科書の現代史記述はさまざまな側面で不足した部分が多い。 不適切な記述や偏った記述が少なくない。 政府と学界が衆知を集めて正さなければならない。 最初のボタンは現在進行中の韓国史教育課程改正作業だ。 国史編纂委・歴史教育課程開発推進委が使命感を持って取り組まなければならない重要な時期だ。
昨日、韓国現代史学会の主催で開催された「高校韓国史教科書現代史叙述の問題点と新しい叙述方向」セミナーでも多くの指摘があった。 6冊の教科書のうち2冊は「独裁」という表現を大韓民国政府に対しては21回も使用しながらも、北朝鮮政権に対してはわずか5回だった。 韓国戦争(1950-53)を説明しながら「左翼嫌疑者に対する大量虐殺は人民軍治下の報復を招いた」とし、あたかも大韓民国の加害行為が先にあり、北朝鮮・左翼の加害行為は単なる報復であったかのように歪曲した。 6冊のうち5冊は、問題のない「世襲」という用語ではなく、「権力継承」「後継構築」と表現した。 こうした教科書で習った学生が大韓民国と北朝鮮の歴史と実像を正しく理解できるだろうか。