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ムバラク没落という誕生日プレゼントをもらった金正日

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.02.14 09:54
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北朝鮮の絶対権力者金正日(キム・ジョンイル)国防委員長(69)が16日に誕生日を迎える。平壌(ピョンヤン)の官営メディアは連日誕生日の準備のニュースを伝えている。金正日称賛もたけなわだ。だが、金委員長は複雑な心情にならざるをえないようだ。エジプトの民主化デモとムバラク大統領下野のニュースのためだ。金正日は30年の鉄拳統治が18日間の蜂起で崩れる現実を目撃しただろう。特に息子のガマルに権力を譲り渡そうとしたが追放されたムバラクの没落は、後継者金正恩(キム・ジョンウン、27)への3代世襲を準備中の金正日には衝撃だろう。しかもムバラクは金日成(キム・イルソン)主席と厚い関係を維持してきた人物ではなかったか。

エジプトと北朝鮮は違う。北朝鮮は暴圧的政権維持機構と監視体制・政治犯収容所などを持った。正規軍119万人に非正規武力が770万人に達する巨大な兵営国家だ。反ムバラクデモを導いた功労者のひとつであるインターネットの自由もない。北朝鮮の官営メディアはまだエジプトでのデモのニュースには口を閉ざしている。

 
だが、いくら堅固な独裁体制も自由に向けた民衆の意志の前には見る影もなくなるということを歴史は示す。北朝鮮を理想的社会主義国家モデルとし、「金日成に学ぶ」としたルーマニアのチャウシェスク大統領は25年の鉄拳統治の末に1989年のクリスマスに刑場の露と消えた。イラクの独裁者フセイン大統領は「共和国守備隊が私を守るだろう」と豪語したが結局側近の密告により捕らえられ2006年12月に死刑が執行された。

独裁政権の末路から教訓を求められなければ金正日体制に未来はない。3代世襲で金正日は100年王国を夢見るかもしれない。だが、歴史の水車を逆に回すことは容易ではないように見える。すでに堅固だった独裁の堤防に穴が開けられ水が漏れているという話が聞かれる。エジプトの民衆はムバラク退陣を要求し「もうたくさんだ」と叫んだ。彼が下野した後には「さようなら」を合唱した。北朝鮮がこの二の舞を避けようとするならいまからでも改革・開放に乗り出すしかないという考えだ。


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