【社説】公正と分け合いの意味を考えさせる秋夕
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.09.21 11:02
全国的に約4000万人が動くという今年の秋夕(チュソク、中秋)は疎通の名節(韓国の盆・正月)だ。毎年秋夕になると、その時期の話頭やイッシューが家族の食卓に上がったりする。06年は北朝鮮の核実験宣言が最大の話題だった。07年は大統領選挙を目前にしていた。しかし野党があまりにも劣勢だったため、人々は大統領選の代わりに「申貞娥(シン・ジョンア)教授の学歴詐称」を話題にした。08年の話題は厳しい生活だった。世界的な金融危機の前で、人々は「経済を回復させてほしいと思って選んだのに…」と不満を表した。09年は世宗(セジョン)市と景気回復だった。世宗市修正は後に結局、廃棄された。
今年の秋夕には公正と親庶民が主要話題になりそうだ。大統領が「公正な社会」をキャッチフレーズに掲げたうえ、聴聞会波動を経て公正という物差しが新たに登場したからだ。また政権が福祉予算を5兆ウォン(約3800億円)も増やし、野党も焦り始めた。ちょうど党権レースも重なり、野党からも「進歩・福祉・親庶民」の声が高まっている。
公正と親庶民の延長線上で、政界は今年の秋夕を控えて「分け合い」を強調している。私財300余億ウォンを出して公益財団を設立した李明博(イ・ミョンバク)大統領は月給1400万ウォンをさまざまな形で寄付している。李大統領は一昨日、「第1回大韓民国分け合い文化大祝祭」に出席し、巨額寄付者を激励した。朴槿恵(パク・クネ)元ハンナラ党代表も異例にも映像を制作し、分け合いを力説した。朴槿恵氏は「どの年よりも大変な夏を送ったが、今年の秋夕は家族に会い、隣人を見ながら、感謝と愛を分け合う温かい時間になればよい」と語った。