【社説】ベトナム人新婦の命を奪った誤った国際結婚慣行
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.07.12 08:35
最近、韓国人の10人に1人が外国人と結婚している。農村地域は10人のうち4人にのぼる。この数年間に国際結婚、特に韓国以外のアジア国家出身女性と韓国男性の間の結婚が急激に増えたためだ。これにともなう副作用も少なくない。需要が多いため金儲けになると考えて参入した仲介業者が人身売買に近い形態を見せているのがその代表例だ。現地女性を数十人ずつ集めて男性に選ばせたり、韓国人男性に関する正確な情報を提供しないなど、人権侵害的な要素は一つや二つでない。女性家族部が06年に調査した結果、外国人新婦10人のうち1.3人が結婚前に聞いた夫の情報が事実でなかったと答えた。信頼が土台になるべき結婚が最初のボタンを掛け違えば、その後の生活は平坦であるはずがない。
韓国に来てから8日目に夫が振り回した凶器で命を失った20歳のベトナム人新婦も、このように歪んだ国際結婚慣行がもたらした犠牲者の一人だ。職業もなく年齢の差も大きいが、その夫が貧困を脱出できる唯一の希望だったため信じてついてきたということだった。しかしもし彼女が夫の精神病歴まで知っていたとすれば、この結婚は成立していなかっただろうし、異国の地で無惨に殺害されることもなかったはずだ。