◇なぜ「不時着」？＝日本経済の繁栄の象徴、日本航空（ＪＡＬ）は１９８７年に民営化した。しかし、まねるだけだった民営化が「不時着」のきっかけとなった。日本政府は日航に天下りのポストを作って官僚を任命、統制と保護を並行した。このおかげで外国航空会社のシェアを制限し、低価格航空会社への規制などで政策的な恩恵を受け、外見上はトップを維持しつづけた。しかし日航の債務超過は最大８４００億円に上る。

ＪＡＬの内部に築かれた「労組の王国」は不時着の決め手となった。日航には機長組合、客室乗務員の労組など８の労組が乱立している。経営の革新は考えることすらできない状況だった。元客室乗務員は現在月々４５万円の年金を受領するほど社内の福祉が充実している。半面、最近では経営悪化のため客室乗務員も契約社員として雇っていた。これらは月２０万円の給与を受け、おにぎりで夕食を済ませるなど厳しい生活に耐えている。収益が減る状況で、退職者には高額の年金を支給する放漫な支出システム、手術が急がれる対象に選ばれている。
日航、１万３０００人と国際線・国内線合計４７路線の削減へ（１）

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