【社説】注目される政界の「韓国軍捕虜送還」への要求
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2009.11.04 12:14
中国を訪問中の与党ハンナラ党代表団が昨日、中国に拘束されている韓国軍捕虜チョン某さん(81)の早期送還を中国共産党の指導部に要請したという。チョンさんは今年8月に豆満江(トゥマンガン)を渡って北朝鮮を脱出したが、中国の公安当局に逮捕され、延辺の病院に拘禁されてから3カ月目になるとされる。チョンさんは健康が極度に悪化した状態だという。政府が外交チャンネルを通じ送還に努めたが成果がなく、政界が動き出したわけだ。党が政府より優位にある中国の特殊な政治システムを踏まえれば、意味のある試みと考える。
20代初めに戦争捕虜となったチョンさんは80歳を超えた年齢に、再び「捕虜でない捕虜」となって北朝鮮に再送還されるかもしれない状況に置かれている。チョンさんの送還は、国家が出て、必ず実現させねばならない課題だ。チョンさんに参戦を求めた国家が、無事本国に送還させる責任も負って当然なのだ。政府はあらゆる努力を尽くしていると話すものの信頼できない。北朝鮮を脱出した韓国軍捕虜やその家族が現地の公館の消極的な対応のため、中国公安に逮捕され、強制的に北朝鮮に送還された事例があるからだ。