次期日本首相が有力視される鳩山由紀夫民主党代表(62)の座右の銘は「友愛」だ。 鳩山氏が友人や同僚、兄弟間の愛を意味する「友愛」を座右の銘にするのには理由がある。 日本の時事月刊誌「Voice」最新号(9月号)に掲載された鳩山氏の特別寄稿(「私の政治哲学」)を読むと分かる。
よく知られているように鳩山氏は政治名門家出身だ。 祖父は戦後3度にわたり首相を務め、父親は外相を歴任した。 祖父だった鳩山一郎氏はソ連共産主義とドイツの国家社会主義がヨーロッパで猛威を振るった1936年に衆院議員に当選した。 ヨーロッパの情勢変化に関心を持った鳩山一郎氏はオーストリア・ハンガリー帝国の貴族と日本人女性の間に生まれ、「汎ヨーロッパ運動」の創始者になったリヒャルト・クーデンホフ・カレルギーが1935年に書いた『全体主義国家対人間』という本に深い感動を受けた。 このため自ら翻訳して出版した。