北朝鮮が5日に打ち上げたロケットの射程距離は10年余り前の1998年8月のテポドン1号のときより2倍以上伸びた。北朝鮮の発射台から3600キロメートル離れたグアムが射程圏に入る実力を見せた。そこでどの国よりも日本が焦燥感とともに軍事力強化に力を入れている。「発射を探知する早期警戒衛星の保有を検討したい」という浜田靖一防衛相の発言もその一環だ。こうして北朝鮮の長距離ミサイル発射は日本に軍事大国化の口実を与えてきた。過去10年間に日本がどのように軍事力を補強してきたのか、その実情を見れば如実に明らかになる。
日本は98年に北朝鮮がテポドン1号の発射実験をするとすぐに情報衛星4基体制とミサイル防衛体制を構築すると宣言した。10年もたたずに日本はこの約束を見せつけるかのように履行した。地球上空には日本の情報衛星4基が韓半島をのぞいている。光学衛星2基、レーダー衛星2基で構成される情報衛星は、1メートルクラスの解像能力を持つ先端衛星で、雨と雲など天気と関係なく24時間体制で情報収集を行っている。近く30センチメート級の解像能力を持つ見通しだ。米国の最先端情報衛星の解像能力が10センチメートル級であることからも日本の能力がどの程度なのか推し量れるだろう。