一気に押し寄せた世界的な経済危機は、失業や所得減少など国民に苦痛をもたらしている。 さらに新年の展望も暗いため、「これまでの国家運営方式ではこの危機を乗り越えるのは難しい」というように、発展の限界に直面したという意識が大勢の国民に広まっている。 頑張って働いて愛国心を発揮するという原初的な徳性だけで解決できる危機ではないからだ。 一言で、発想の大転換がなければ大韓民国の生存と持続的発展を約束できない、という国民的な共感が形成されている。
この1年間、私たちは大韓民国建国60周年を迎え、産業化と民主化をともに成就したことを自ら祝った。 しかし今回迎えた経済危機は まさにその祭りの終わりを知らせる鐘の音だった。 産業化と民主化、すなわち経済と政治の発展が新しい意味と内容で埋められ、理解されなければ、過去の歴史の記録として残るだけで、躍動性と競争力を備えた国家発展の青写真にはならないことを直視すべき時期に来たのだ。 私たちは時代錯誤的な理念の葛藤が生み出す誤解と分裂を乗り越えて、この共同体を先進国に飛躍させる絶好の機会を危機の中で迎えている。