【10年の眠りから覚めた日本】4.リストラの成果が表面化
日曜日の5月16日午前11時、東京・青山にある伊藤忠商事の本社ビル。 職員2000余人が集まり、社員総会を開いた。 「ついにリストラの成果が表れ始めている。 今年は過去最高の710億円の純益が予想されます。 みなさん、これからも頑張っていきましょう」(丹羽宇一郎社長)
あちこちから歓呼の声が聞こえた。 目頭を熱くする職員もいた。 「たくさんの同僚が長く勤めた職場を離れました。 会社の事情も良くなったので、これからは人材を育成していかなければなりません」。この日の総会は、画像とインターネットで17の海外支社と連結され、2時間以上にわたり進行された。