【黄長ヨプ氏死去】「北朝鮮の民主化」見ずに去った悲運の亡命客(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.10.13 10:43
黄氏は悲運の亡命客だった。金泳三(キム・ヨンサム)政権は彼に韓国内での自由な執筆と講演活動を保障すると約束した。しかし97年末の大統領選で金大中(キム・デジュン)候補が当選したことで黄氏は試練に直面する。対北朝鮮太陽政策を推進していた金大中政権にとって黄氏は邪魔者だった。米国や日本での証言や講演要請が殺到したが身動きがとれなかった。政府が「韓半島情勢に否定的影響を及ぼす」という理由で旅券発給を拒否したためだ。黄氏は金正日体制を批判した執筆やメディアインタビューの内容をめぐり政府と国家情報院などと深刻な対立を引き起こしたりもした。南北首脳会談から5カ月後の2000年11月に国家情報院は黄氏の北朝鮮民主化構想を、「偏狭な北朝鮮崩壊論的視角から冷戦的思考を拡散し自身の立場を強化しようというもの」と批判した。