２１日午前。京畿道富平（キョンギド・プピョン）のにある韓国ＧＭデザインセンター。外国人の一群が、硫黄の混じった堅い粘土の塊を模型車に削る機械を注意深く見ている。一見、平凡な観覧客に見えるが、実は肩書きが華麗な顔ぶれだ。彼らは韓国ロバート・ボッシュ、三菱の韓国法人、ネスレコリアなど、韓国に進出した主要外資系企業の役員たちだ。彼らはまた、韓国にあるドイツ、英国、フランスなど海外１０カ国あまりの外国商工会議所協議体「インターチェンバー」のメンバーでもある。

彼らが自動車会社のデザインセンターや生産工場を訪問したのは、“韓国市場の攻略法”を学ぶためだ。米ゼネラルモーターズ（ＧＭ）が買収した韓国ＧＭは、長年にわたる赤字のあと、昨年は約５８００億ウォン（約３９０億円）の黒字を出した。韓国にある外資系企業の中で最も規模の大きい企業になったのだ。

この日、現場にインターチェンバーのメンバーを迎えたマイク・アカモン韓国ＧＭ社長に成功秘訣を尋ねる質問が相次いだ。アカモン社長は「新しいもの好きが多い韓国市場は、海外で３～４年後に出る製品が最も先に出回る場所だ。韓国の消費者のハートを射止めるためには、オーダーメード型の感動サービスを提供するのがカギ」として、１時間にわたりメンバーの質問に丁寧に答えた。

--どのようにして３０年もなる大宇（デウ）というブランドをあきらめてシボレーに変えたか。（ネスレコリア常務）

「２００５年に初めて韓国へ来た時、韓国の消費者を観察するために江南のロッテデパートや新世界（シンセゲ）デパートを歩き回った。人々は営業時間が始まるとすぐにルイ・ヴィトンやグッチのようなブランドストアに並ぶのを見て驚いた。韓国の消費者はブランドに敏感だ。シボレーに変わる前から、３００～４００ドルを出して大宇の代わりにシボレーのエンブレムをつける人々がいたほどだ。


「韓国には新し物好きが多い…」ＧＭ社長が明らかにする“韓国市場の攻略法”（２）