韓経:米裁判所「クアルコム、過度な特許料でサムスンなどに不公正行為」

韓経:米裁判所「クアルコム、過度な特許料でサムスンなどに不公正行為」

2019年05月23日09時07分
[ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版]
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  世界最大の通信用半導体メーカーであるクアルコムが市場の独占的地位を利用して過度な特許使用料を得ているという米連邦裁判所の判決が21日に出された。サムスン電子やアップルなどスマートフォンメーカーから通信用半導体販売とは別に莫大な特許料を得てきたクアルコムの事業モデルにブレーキをかける判決だ。

  22日付ウォール・ストリート・ジャーナルなど外信によると、米カリフォルニア州サンノゼ連邦地裁のルーシー・コー判事は「クアルコムが携帯電話用半導体市場で不法に市場競争を抑圧し過度な特許使用料を得ていた」として反独占法違反の判決を下した。2017年に米連邦通信委員会(FTC)がクアルコムを相手取り起こした反独占訴訟で裁判所がFTC側の手を上げたのだ。

  裁判所はクアルコムに「携帯電話メーカーなどとのライセンス契約の全面再協議と競合企業にも公正な価格で特許使用権を提供せよ」と判示した。また、特定企業との独占供給契約締結を禁止し、これを確認するため今後7年間にわたりFTCにモニタリング結果を提出するよう指示した。同紙は「今回の判決は世界のスマートフォン産業に波紋を及ぼすだろう」と予想した。クアルコムは即時控訴するという意思を明らかにした。

  ◇クアルコムにブレーキかけた米裁判所「契約全面再協議せよ」

  クアルコムが米裁判所で反独占法に違反したとの判決を受けたというニュースが伝えられ22日のクアルコムの株価はナスダック市場で10%以上急落し出発した。クアルコムが独占的な通信半導体技術に基づいて数十年間携帯電話メーカーから得てきた莫大な特許手数料収入にブレーキがかかったという分析のためだ。

  ウォール・ストリート・ジャーナルなど外信によると米カリフォルニア州サンノゼ連邦裁判所は「クアルコムのライセンス慣行は数年間CDMA(符号分割多重接続)と第4世代(LTE)移動通信チップ市場で競争を阻害した」と判示した。その上で「クアルコムと競合している通信用半導体チップメーカーと携帯電話メーカーだけでなく消費者にも被害を与えた」とした。

  米連邦通信委員会(FTC)は2017年にクアルコムが反独占法に違反したとしてこの訴訟を提起した。FTCは「クアルコムが独歩的な通信用半導体技術を掲げて自社製品に特許料を支払わない企業には無線通信チップセットを販売しない戦略で携帯電話メーカーから過度なロイヤルティーを得ている」と主張した。

  また、クアルコムが自社の通信用半導体チップだけを使う条件などを掲げてサムスン電子やインテルなどクアルコムの競合会社が市場で公正な競争をできないようにしたと指摘した。FTCはクアルコムがチップセット競合企業などには特許の提供を拒否し市場で公正な競合を害したという点も問題と見なした。

  裁判所はクアルコムの反独占行為を認めFTC側の手を上げた。ルーシー・コー判事はクアルコムが自社特許権に過度に高いロイヤルティーを付けて競合企業を市場から締め出すなど反独占法に違反したと判断した。端末卸売価格に一定の割合をロイヤルティーとして上乗せして年間約50億ドルを稼ぐ収益モデル自体も不公正要素があるとみた。

  米連邦裁判所のこうした判決はクアルコムが行っている各種訴訟にも影響を及ぼすだろうとの観測が出ている。韓国公正取引委員会は2016年12月、クアルコムに公正取引法違反容疑で1兆3000億ウォンの課徴金を科した。クアルコムはこれに反発し2017年にソウル高裁に訴訟を提起した状態だ。

  クアルコムはアップルともロイヤルティー支払い方式をめぐり2年間紛争を行った。アップルはクアルコムが独占的地位を乱用して過度なロイヤルティーを課したとして賠償を要求し、クアルコムはロイヤルティー支払いを保留したアップルが契約に違反したとし反訴した。先月アップルがクアルコムに合意金を支払う方式で紛争を終えクアルコムはアップルにモデムチップを再び供給することにした。中国ファーウェイとも同様の訴訟を進行中だ。

  今回の訴訟が確定する場合、サムスン電子とLGエレクトロニクスなど韓国の携帯電話メーカー製造業者にも少なくない影響があると予想される。携帯電話メーカーがクアルコムに支払う特許料が減れば携帯電話価格が引き下げられる可能性があるためだ。クアルコムはこれら携帯電話メーカーから製造原価の5%前後を特許料として受け取っているという。

  サムスン電子半導体事業部も恩恵が予想される。モバイル携帯電話に使われる通信チップやモバイルアプリケーションプロセッサ(AP)を作る時にクアルコムに特許料を払っているためだ。ただしサムスン電子は昨年2月にクアルコムと相互特許協力を強化することで合意してからクアルコムに支払う特許手数料が相当部分減ったと伝えられた。業界関係者は「携帯電話メーカーと通信チップメーカーがクアルコムと個別交渉を行って特許料を調整するだろう」と話した。
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