【時視各角】「経済は成功に向かっている」とは=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.05.17 14:10
私は過去2年間、大統領がどんな窓から世の中を眺めているのかが気になっていた。専攻分野という検察や北朝鮮はともかく、経済をよく知らない大統領なので青瓦台(チョンワデ、大統領府)参謀の目で経済を見ると思っていた。第1期のメンバー、張夏成(チャン・ハソン)政策室長、洪長杓(ホン・ジャンピョ)経済首席秘書官、金顕哲(キム・ヒョンチョル)経済補佐官の言葉と文字と足を熱心に追った。参謀の考えを変えれば大統領の考えも変えられるはずだと判断し、参謀の誤った政策と主張と統計に熱心に反論し、批判し、指摘した。私がすれば周囲の専門家がサポートした。ノックしていればいつか開かれるだろうと思っていた。
しかしもう考えは変わった。すべて無駄だった。2年が過ぎた今、私は大統領が自分の目だけで経済を眺めていると考えている。別の目を持っても大統領の目に合わせるように導く。正統財務官僚出身の尹ジョン源(ユン・ジョンウォン)氏が経済首席秘書官になった時、私は期待してみた。しかし1年が過ぎた今、彼の目は大統領と同じだった。所得主導成長が正しい道だと主張し、最低賃金の急激な引き上げを批判せず、ファンダメンタルズとマクロ経済は堅調だと述べ、経済危機論には目を閉じた。実際、大統領は「違う意見を多く出せ」と言ったが、それは1、2回のことであり、毎回言うだろうか。聞こうとしない主君に命をかけて諌言する臣下など今の政府で期待してはいけないのだ。したがってみんな大統領の目で世の中を眺めることになる。