18日午前7時5分。米国ハワイのカウアイ島の米海軍ミサイル発射場から1発の弾道ミサイルが発射された。
数百キロ離れた太平洋北側海域で待機していた日本の海自イージス艦こんごうのレーダーが直ちにミサイル追跡を始めた。それから4分後、こんごうから迎撃ミサイルSM3が発射された。そしてまた3分後。「仮想の敵」役の米軍が撃ったミサイルは、日本イージス艦から発射したSM3によって高度100キロ以上の上空で正確に迎撃された。この日、米国と日本のミサイル迎撃共同実験にかかった時間は計7分。しかしそれはおよそ10年間にわたった努力の結晶だった。また米国と日本の固い同盟体制を象徴的に見せてくれた場面でもあった。