1974年8月15日午前10時23分。光復(独立)節29周年の記念式典が行なわれていたソウル獎忠洞(チャンチュンドン)の国立劇場。朴正煕(パク・ジョンヒ)元大統領が記念式のあいさつをしていた。
「祖国の統一は必ず平和的な方法で...」。ちょうど、その時、発砲音が続いた。突然、銃撃戦が行われ、式場は修羅場となった。壇上の椅子に座っていた朴元大統領夫人・陸英修(ユク・ヨンス)氏が倒れた。犯人の文世光(ムン・セグァン)は、現場で即座に逮捕された。政府は、特別捜査本部を設け、捜査を行なった。20日に公開された文書には、当時の状況が比較的詳しく記されてある。