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【時視各角】半導体ロト、心配になってきた=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版 2026.10.30 15:34 Googleで中央日報を読み逃さない
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韓国の経常収支黒字が経済大国であるドイツと日本を合わせた額よりも多いという(今年4-6月期)。輸出はついに「年間1兆ドル(約158兆円)」時代を迎える見通しだ。当然、成長率も上昇している。うまくいけば年間4%成長も可能だという見通しが出ている。率直に言って、すべて人工知能(AI)ブームがもたらした半導体の超好況のおかげだ。華やかな経済指標は、韓国経済が引き当てた「ロト(宝くじ)」の一面を示している。

同時に、国内外から懸念の声が上がり始めた。あらゆる新技術がそうであるように、AIブームも遠からず下火になるだろうが、その時はどうするのか。国際通貨基金(IMF)は韓国経済について「世界のAI需要に調整が生じた場合、脆弱性も高まる可能性がある」と指摘した。残念ながら、韓国経済には半導体が失速した時に代わりとなる産業がない。

 
世間で代表的な懸念となっているのは、政権が財政を何も考えずに使っているということだ。半導体企業から徴収する巨額の税収を基盤とした拡張財政〔来年の予算821兆ウォン(約97兆円)、12.8%増〕は常識を超えている。申鉉松(シン・ヒョンソン)韓国銀行総裁が「一時的な財源によって持続的な支出増加が生じれば、元に戻すのは難しい」と苦言を呈したが、遅きに失した警告にすぎない。政権が受け入れるとも思えない。

それに劣らず不安なのは、半導体ロトの大当たりに浮かれ、韓国経済に絶対に必要な診断や、必ず実行すべき改革をおろそかにしている点だ。例えば「マクロ経済指標の豊作」の中で、雇用市場は暗澹たる状況だ。若年層の雇用率は4年連続で低下しており、わずかに生まれる雇用も質が良くない。今年増えた雇用10件のうち9件が非正規雇用で、20代の賃金労働者10人のうち4人(43.8%)が非正規雇用だ。4%成長を実感できない人が数え切れないほどいる。こうなれば、国家レベルの雇用プロジェクトが必要な状況だ。

暴力デモで燃え上がるフランスは、必要な改革を先送りした場合、国家機能がどのように故障するかを示している。労働改革は止まっている。フランスの法定労働時間は週35時間で、主要国の中で最も働く時間が短い。年間平均労働時間が米国より302時間短いという統計もある。年金改革も遅々として進まない。せめて年金受給開始年齢だけでも引き上げようとしたマクロン政権の計画(満62歳から満64歳へ)は、国民の反発を受けて2028年に延期された。

ところが、韓国は多くの面でフランスの後を追っている。政府は週4.5日勤務制の導入を推進している。メガ特区に限って週52時間勤務制の例外を認めようという構想は、労働界の反対に阻まれている。年金改革には手を付けなくなった。その代わり、国民年金は「この好相場を逃すわけにはいかない」と国内株式市場への投資比率を大幅に引き上げたものの、株価急落に足をすくわれた。「より多く納め、より少なく受け取る」構造へと年金を抜本的に改革するより、株価上昇に賭けるという無理な選択の代償を払っているところだ。

半導体がスポットライトを独占する間、他の産業は中国企業の猛攻によって崩壊寸前に追い込まれている。150万人を直接・間接的に雇用し、韓国製造業を代表してきた自動車産業も例外ではない。中国製電気自動車は優れたコストパフォーマンスを武器に、韓国市場でのシェアを4年間で約7倍に高めた(2022年4.7%から今年上半期35%へ)。これほど市場が壊滅的な打撃を受けているにもかかわらず、これといった対策は出てきていない。製造業の生態系と雇用を考えれば、企業だけに任せておく問題ではない。肝心の中国企業は、韓国のように週52時間規制に苦しめられていない。彼らは韓国より長時間働く。ストライキもない。半導体はもちろん、電気自動車、ロボット、二次電池などに国家が総力を挙げて支援している。

フランスのようにならないためにも、中国との競争で生き残るためにも、「半導体の次」に備えるためにも、財政・労働・年金など各分野の構造改革は選択ではなく必須だ。しかし、半導体ロトに酔いしれた結果、改革は「行方不明」と言っていいほどだ。与党陣営が経済改革よりも大法院長(最高裁長官)の弾劾に没頭しているのも、半導体の超好況によって経済が順調に回っているように見えるからかもしれない。

天文学的な金額のロトを引き当て、かえって不幸になった人は少なくない。「オランダ病」という言葉があるように、国家もさほど変わらない。今、本当に半導体ロト「大当たり」が心配になってきた。

イ・サンリョル/首席論説委員

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