トランプ米大統領は19日、来月18日に中国深圳で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて推進していた金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長との首脳会談について一歩後退した。トランプ大統領が慎重な姿勢を示すのには十分な根拠がある。金正恩氏が朝米首脳会談を望む理由よりも望まない理由の方が大きいからだ。実際、米当局者らは首脳会談に関して北朝鮮から回答がないと伝えている。
2005年に北朝鮮非核化に向けた「9・19共同声明」に熱狂的な歓声が上がったことを振り返ると苦々しい。9・19共同声明は、北朝鮮が国際社会の正常な一員となることができた、最後の真摯かつ実質的な合意だった。2012年の「2・29合意」は発効してからすぐに破棄され、トランプ政権1期目に金委員長が行った首脳会談も2005年の合意の深みや具体性を備えていなかった。