【社説】韓国大統領の国防特別補佐官による危険な独自戦作権行使発言
大統領の国防政策特別補佐官を務める共に民主党の金炳周(キム・ビョンジュ)議員が26日、国会国防委員会の国政監査で、米国の非協力のため韓米安保協議(SCM)で戦時作戦統制権(戦作権)移管時期が確定しない場合、政府は独自の戦作権行使を宣言するべきだと主張し、波紋が広がっている。少し前まで李在明(イ・ジェミョン)大統領の任期中の2030年の移管を主張していた政府・与党は、トランプ米大統領の任期中の2028年に移管時期を前倒しするよう求め始めた。ところが今度はさらに踏み込み、米国がこうした要求を受け入れなければ一方的に戦作権移管を宣言しようということだ。金議員が大統領特別補佐官であることを考えると、単なる個人的な意見の表明として済ませることはできない。
独自の戦作権の行使宣言は、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代から推進されてきた戦作権移管の基本的な枠組みはもちろん、韓米同盟の根幹を揺るがす極めて危険な発想と言わざるを得ない。戦作権移管の核心は、有事の際、韓国軍の大将が指揮する未来連合軍司令部を米軍が支援するという方式にある。仮に韓国が独自に戦作権を行使すると宣言した場合、米軍が従来の合意どおり韓国軍支援任務を忠実に遂行するのか疑問だ。自然な流れで米国内で拡大抑止の提供や在韓米軍駐留の必要性に対する疑問が提起される可能性もある。最悪の場合、韓米相互防衛条約が形骸化するという安全保障上の事態も排除できない。にもかかわらず、大統領の外交・安全保障特別補佐官の宋永吉(ソン・ヨンギル)議員は「我々が戦作権を取り戻せば米軍との協力がなくなるのか」と述べ、現実からかけ離れた発言をしている。