【時視各角】北朝鮮の核は防衛用で、韓米同盟は呪いなのか(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2026.10.23 12:03
この問題に火をつけたのは延世大名誉特任教授の文正仁(ムン・ジョンイン)氏だ。文氏は21日、ソウル大学国家未来戦略院のセミナーで「韓米同盟は今後、我々にとって祝福ではなく呪いになるだろう」と述べた。そして米国を除いた中国・ロシア・北朝鮮が参加する多国間安全保障体制を代案として提示した。実に奇妙な現実認識だ。韓国戦争(朝鮮戦争)以降70年余りにわたって韓国の平和を守り「漢江(ハンガン)の奇跡」を成し遂げた韓米同盟を「呪い」という暴言で非難し、敵対国を含む多国間安全保障体制という手につかめない虹を追い求めようというのだから。単に年長の学者による突飛な発言として片づけるには、同氏が現政権の外交・安全保障ラインの中核をなす「自主派」の重鎮である点からも看過できないとの評価が出ている。
振り返ると、北朝鮮が非武装地帯(DMZ)に埋設された地雷で先月、韓国軍兵士3人が重傷を負って以降、安全保障への不安は高まっている。韓国軍は「相応の措置」と話すだけで具体的な行動に踏み切れずにいる一方、北朝鮮は「自作自演の茶番劇」と嘲弄性の談話を8回も発表した。ついに金与正は21日、軍幹部の朴正天(パク・ジョンチョン)氏と共に見せつけるように軍事境界線(MDL)まで下りてきて「今月中に対南拡声器を稼働させる」と公言した。李在明政権が発足するやいなや対北朝鮮拡声器の設備を撤去したという事実がきまり悪いほどだ。北朝鮮の核の人質にされたうえ、騒音放送の人質にまでなるというのか。ここまでくると加害者と被害者が完全に逆転しているのではないのか。