【コラム】アジアの2035年の姿(1)
中央SUNDAY/中央日報日本語版2026.01.11 12:19
韓国戦争(朝鮮戦争)が終わった翌年、英国の外相アンソニー・イーデン卿は内閣に次のような備忘録を伝えた。題名は「韓国戦争後の東アジアでの英国と西側の政策」だった。要旨は次の通りだ。「韓国戦争の終結とともに東アジアでロシアの膨張は終わった。ロシアは賭けに失敗し力を失ったため、もうロシアの南進に関し懸念する必要はない。これからの新しい脅威は何か。中国は弱体で当分は山積した国内問題に没頭しなければならないため対外的な膨張には限界があるだろう」。その上でイーデン卿は日本と中国の密着を警戒した。「日本の産業能力、技術と経営などが中国の労働力と市場と結び付くことになれば英国だけでなく西側に最も大きな脅威になるだろう。対策は何か。中国を国際的に孤立させなければならない。そして日本を西側がひとつの軸として引き込まなければならない。このため西側は日本が世界市場に進出できるよう道を開き、政治と経済などさまざまな領域で西側と統合できるようにしなければならない」。彼の備忘録はさまざまな側面で情けない話だった。
かなり前に読んだこの文書に関する記憶を思い出したのは、10年ほど前に要請を受けた課題のためだった。2014年に英ロンドンのアジアハウスは、アジアと関連したグローバルリーダー25人に10年後のアジアの姿に対する寄稿を依頼した。この寄稿は1冊にまとめられ出版された。筆者も分不相応にもこの「著名人」の1人として寄稿依頼を受けた。何度も遠慮したが書きたいと思ったのはかなり前に読んだこの文書を思い出したためだった。イーデン卿は著名な政治家で、国際関係の専門家と認められる人だった。チャーチルに続き首相になる人物としても知られていた。しかし「こうした人物が韓国戦争のような国際的な大惨事とその後に対する予測をこの程度しかできなかったのか」と怪訝に思える。