【コラム】「韓江の奇跡」に憤怒する人たち=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.10.14 15:53
民音社のユーチューブ放送は登録者が25万人にのぼる有名チャンネルだ。出版社チャンネルらしく10日晩には海外文学チーム担当者が3人出演し、ノーベル文学賞の発表を待ちながら生放送をした。ここで紹介した有力候補はすべて外国の作家だった。8時にスウェーデンで受賞者を発表する映像で韓江(ハン・ガン)とサウスコリアが聞こえた。全員が戸惑う表情だった。「韓江? 韓…江?」。口に手であてて凍りついた出演陣は5秒ほど経過してから拍手、歓呼した。感激よりも衝撃が大きかったようだ。ある出演者は「ノーベル文学賞を紹介しながら『海外現代文学』という言葉を繰り返してきたが、私たちの文学になるとは思わなかった」と語った。
予想していなかった朗報にしばらく戸惑って長く歓呼したのは国民も同じだった。わずか2日間でオン・オフライン書店3カ所で約30万冊が売れるほど「韓江シンドローム」が起きた。書店の前に長い列ができ、本はすっかり売れた。新聞と放送も「韓江」で覆われた。各グループチャットも大騒ぎになった。息苦しくて暗鬱なニュースにうんざりしていた市民を「韓江の奇跡」はサイダーのようにすっきりさせた。