【中央時評】脱北民の韓国適応、なぜ難しいのか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.09.11 16:10
1990年代初めに英国に留学した当時、入学同期のうち英語を流ちょうに話せないのは筆者と日本人学生1人、中国人学生1人の3人だけだった。学期が終われば共に生存(?)祝いをしたりしたが、なんとか持ちこたえて全員が学位を取得した。不思議なことに英国の大学で中途脱落が最も多い学生は同じ言語圏の米国人だった。学業をあきらめて帰国する米国の友人に理由を尋ねると「カルチャーショック」という言葉が返ってきた。当時は理解するのが難しかった。しかし英国で長く過ごした後、米国を初めて訪問した際、両国の文化コードはかなり異なる事実を発見した。英国では商品を陳列した店に客が入ってくれば自由に見るよう放っておくが、米国では職員が「お手伝いしましょうか」と言って近づいてくる。「買わないのなら早く出ていってほしい」という圧力のように感じられた。
社会主義体制は文化も変える。東欧を研究したある学者は社会主義と飲酒文化の関連性を明らかにした。社会主義体制で暮らした期間が長いほど酒を頻繁に飲み、暴飲するという。特に社会的な価値観が形成される18-25歳に社会主義国家に居住した男性は中年と老年にも暴飲する習慣がある。飲酒が抑圧的環境からの脱出口であり、これに代わる他の娯楽プログラムを探しにくかったからだろう。それだけではない。社会主義は人的資本の蓄積を阻害する。ドイツ統一当時、西ドイツと東ドイツの住民の知能指数(IQ)を研究した論文によると、西ドイツ出身の徴集兵のIQは101であるのに対し、東ドイツ出身の徴集兵は95と、大きな差があった。しかし統一後、東ドイツ出身の徴集兵のIQは毎年0.5ずつ上昇した。