韓国が２０２４パリオリンピック（五輪）を成功裏に締めくくった。２１世紀に入って最も小さい選手団を派遣しても期待を越える好成績を収めた。しかも開幕前「歴代最悪の挑戦になるだろう」という展望が支配的だった点を考えると、その成果は一層輝かしい。韓国は今回のパリ大会に選手１４５人（２２種目）を派遣した。５０人だった１９７６年モントリオール大会以降、最小だ。男子サッカーなど団体球技種目が次々と本戦行きに失敗した。大韓体育会も大きな期待をしていなかった。



このような悪条件を克服して最高の成績を出した原動力として科学的支援システムを挙げる。特に大会開幕に先立ち、パリ近郊に現地トレーニングキャンプ（チームコリア、パリプラットフォーム）を運営して種目別・選手別にピンポイントソリューションを提供したことが功を奏した。科学的支援は国民体育振興公団傘下の韓国スポーツ科学院が引き受けた。金メダル期待種目（コード名「ＴＯＰ１０」）とメダル圏可能種目（「Ｇ１」）を集中支援対象に選定して種目別データ分析担当者と支援システムを構築した。続いて▽体力・コンディショニング▽技術分析▽心理▽データ－－などで分けてトータルケアシステムを運営した。

「ＴＯＰ１０」種目を見ると、アーチェリーの場合、代表選抜およびトレーニングに置いて韓国国内のシステムがワールドクラスであることから技術的側面は大韓アーチェリー協会に一任してメンタル支援に重点を置いた。スポーツ科学院関係者は「アーチェリーは団体戦と個人戦の進行方式が違い、心理的圧迫感の大きさも形態も異なる」とし「状況によって緊急対面相談などを提供して選手たちが最適なマインド状態で競技に臨むことができるようにバックアップした」と説明した。フェンシングは心理相談に加えてトレーニングまたは試合前・中・後に適用する体力リカバリープログラムの開発に力を注いだ。テコンドーは本戦に進出した４人（男女各２人）のプレースタイルを分析してオーダーメード型訓練プログラムを別途構築した。フェンシングとテコンドーは並んで金２、銅１個ずつを獲得した。

射撃は積極的な介入で成果を出した。スポーツ科学の先端装備を投じて頭脳の覚醒を導くニューロフィードバックやピストルタイミングトレーニングなどを支援した。その結果「ＴＯＰ１０」に含まれなかった射撃が金３、銀３でメダルレースを牽引（けんいん）した。体育振興公団関係者は「生活体育を活性化して、ここから発掘した有望株を体系的に管理して効果的に支援することが重要だ」と話した。