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TSMCに見せつけるように…サムスン「半導体ワンストップソリューション、われわれだけが可能」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.07.10 06:56
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「各ソリューションは個別の会社が供給できる。これを完全に統合し提供する所は世界でただひとつだけ、サムスン電子だ」。

9日にソウルのCOEXで開かれた「サムスンファウンドリーフォーラム2024」でサムスン電子はメモリーから委託生産、パッケージング(後工程)を合わせた統合ワンストップサービス戦略を改めて強調した。世界のファウンドリー(半導体委託生産)市場で台湾のTSMCを追撃するサムスン電子が総合半導体企業の強みをさらに積極的に活用するということだ。最近日本の人工知能(AI)スタートアップからAIアクセラレータをターンキー(一括生産)形態で受注した事実も公表した。

 
サムスン電子崔時栄(チェ・シヨン)ファウンドリー事業部社長は基調演説で「低迷した市場環境の中でAIは急速に進化している。進化を止めず継続するためには半導体革新がいつになく必要だ」と強調した。続けて「設計、設計資産(IP)、工程、パッケージングなど個別ソリューションだけでなく、システムレベル検証まで全体的な過程で統合的に提供するサービスが必要だ」と話した。

サムスン電子はワンストップサービスがファウンドリー専門担当のTSMCと差別化できる強みになるものとみている。先月米国で開いたフォーラムでもファブレス(半導体設計専門会社)がこうした統合ソリューションを活用する際に、ファウンドリー、メモリー、パッケージ企業をそれぞれ使う時よりチップ開発から生産までかかる時間を20%ほど短縮できると明らかにしている。

崔社長は「必要な性能を保障することでさらに顧客便宜性を最大限最大化するだろう」と話した。サムスンはこの過程で高性能低電力半導体に向け最先端技術のゲートオールアラウンド(GAA)と2.5Dパッケージを適用すると明らかにした。GAAは電力消費を減らしてAIチップの性能を引き上げる次世代工程技術で、サムスン電子は世界で初めて3ナノメートル(ナノは10億分の1)工程でGAAの商用化に成功した。2.5Dパッケージはひとつのパッケージで複数のチップが動作するようにし、伝送速度を引き上げてパッケージ面積を減らすのが特徴だ。サムスンは予定通りに来年2ナノを、2027年に1.4ナノを量産するとも明らかにした。

サムスン電子は東京に本社を置くAI企業プリファードネットワークス(PFN)に供給する2ナノ基盤AIアクセラレータをターンキー形態で受注した成果を正式発表しながら顧客確保に自信を示した。

PFNはAIディープラーニング分野に特化した日本最大のAIスタートアップだ。トヨタや日立などの投資を受けており、マイクロソフトやエヌビディアなどとも協力した経歴がある。PFNはTSMCを通じてAI半導体を生産してきたが、今回はサムスンに任せた点で受注の意味が大きいという評価が出ている。サムスンは「今回の課題をベースに今後次世代データセンターと生成AIコンピューティング市場を狙った画期的なAIチップレット(複数の半導体を連結する次世代製造技術)ソリューションを出す計画」と明らかにした。

サムスンの今回の受注成果にはファブレスとファウンドリーをつなぐ役割をするデザインハウスパートナー(DSP)のカオンチップスとの協力が土台になった。DSPはファブレスが設計したチップをファウンドリー用図面に描く役割をする。チップ設計がますます複雑になりDSPの役割は重要になる傾向だ。ファブレスが核心設計をして残りの設計をDSPが引き受けた後ひとつのチップが出てくる方式だ。

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