【コラム】対北朝鮮ビラ、傍観だけが答えなのか=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.06.13 15:54
韓国最大野党の共に民主党が2020年12月に単独で議決したいわゆる「対北朝鮮ビラ禁止法」は3年も経たないうちに紙くずになった。「対北朝鮮ビラを散布すれば3年以下の懲役、3000万ウォン(約343万円)以下の罰金」というこの法律に対し、憲法裁の裁判官9人のうち7人が昨年9月に違憲と判断した。「表現の自由を過度に制限する」という理由だった。進歩性向に分類された裁判官3人も同じ考えであり、2年以上続いた論争は消えた。
ところが1年も経たないうちに対北朝鮮ビラをめぐる論争が復活している。北朝鮮が先月28日に汚物風船の散布を始め、韓国国内の民間団体が対北朝鮮ビラで対抗する「風船戦争」をしながらだ。まず境界地域の住民が、北朝鮮が高射銃を撃ちながら対北朝鮮ビラに対抗した2014年の事態を思い出しながら不安を感じている。「ビラ散布を阻止してほしい」という声が多い。フィリップ・ゴールドバーグ駐韓米国大使も11日、「表現の自由を信じる」としながらも「緊張を高めるのではなく緩和する必要がある」と対北朝鮮ビラ散布に迂回的に懸念を表した。