【社説】北朝鮮非核化の失敗を同盟のせいにした韓国前大統領
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.05.20 15:32
文在寅(ムン・ジェイン)前大統領が在任中に推進した外交安全保障政策関連の所感と秘話を入れた回顧録『辺境から中心へ』が出版され、政界で論議を呼んでいる。失敗した非核化と屈辱的な北朝鮮への低姿勢に対する自省は見られず、自己の合理化と共感できない主張で満たされているという評価が出ている。非核化失敗の責任を米国側に押し付けるような部分は、11月の米国大統領選挙でトランプ前大統領が当選する場合、韓米同盟に負担になるという懸念までが提起されている。
655ページ分量の回顧録で文前大統領は北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長との南北首脳会談および2回の朝米首脳会談を実現させた仲裁者の役割を自身の成果として自評した。しかし朝米首脳会談で核問題の談判はいかなる所得もなく終わり、結果的にこうした首脳会談は北朝鮮の核武力高度化に時間だけを与えたという批判を受けている。