海霧が濃くなれば「密航・密入国」横行…集中取り締まりに出た韓国海洋警察
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.05.02 14:50
2020年5月午前、忠清南道泰安郡(チュンチョンナムド・テアングン)のある浜辺。漁に出た漁師の目に不審な物体が飛び込んできた。4~5人乗りのゴムボートだった。ボートには誰も乗っていなかったが、中からは中国語で書かれたペットボトルやごみなどが見つかった。漁師の通報によって調査に乗り出した海洋警察はこのゴムボートが密入国に使われたものと見て本格的な捜査に入った。近隣の監視カメラなどを分析した結果、ボートから降りた中国人5人が移動する様子が確認された。海洋警察は密入国を試みた中国人を全員検挙して中国に追放した。
海洋警察庁が7月31日まで密航・密入国を集中取り締まると2日、明らかにした。濃厚な海霧が立ち込める濃霧期(3~7月)を密航・密入国脆弱時期と判断しているからだ。海洋警察によると、最近5年間(2019年~2024年3月)まで韓国で発生した密航・密入国発生事件は計11件56人(密入国8件、密航3件)だ。このうち5件(45%)は4~8月に発生した。海洋警察関係者は「濃霧で姿を隠しやすいうえに海も穏やかで4~8月に密航と密入国が集中する」と説明した。