イスラエルの対イラン報復レベルに世界各国が注目している。中東内の紛争が拡大するかどうかは、１３日（現地時間）のイランのイスラエル直接攻撃に対するイスラエルの報復方式にかかっているという見方が多い。しかしイスラエルの次の行動に対する国内外専門家らの予想は分かれている。

１４日のウォールストリートジャーナル（ＷＳＪ）などによると、米国と西側の当局者らはイスラエルが近日中にイランに対応すると予想している。イスラエル戦時閣僚の多数が対イラン報復に賛成しているが、その強度をめぐっては隔たりがあるという報道もある。

同盟国の米国は自制を要求する半面、イスラエル政府を掌握する極右勢力は強硬対応を主張し、ネタニヤフ首相が容易でない選択に直面したという分析だ。反撃が一定水準を超える場合、中東に荒波が立つ。逆に強硬派の期待に及ばない場合、ネタニヤフ首相の政治的立場が揺らぎかねない。

◆「イスラエル、イラン領土で対応か」

専門家の間ではイスラエルが近く反撃をするいう見方が多い。しかし報復方法に関しては予想が分かれる。ＡＦＰ通信などによると、安保専門家ステファン・オドラン氏は「イスラエルは伝統的に自国の国土が他国から打撃を受ける場合、非寛容政策を見せてきた」とし「強硬派のネタニヤフ首相が対応しないわけにはいかない状況」と述べた。

イランは１３日夜から１４日未明にかけてイスラエルに数百機の無人機（ドローン）と巡航・弾道ミサイルを発射した。１日にシリアのイラン領事館にミサイルが発射されて軍関係者１３人が死亡した事件に対する報復だった。専門家らは今まで「影の戦争」をしてきた両国の関係はイランの史上初の対イスラエル直接攻撃で異なる次元になったとみている。これからは代理勢力ではなく前面に出て直接衝突する形に戦争の様相が変わる可能性があるということだ。

イスラエル軍情報局長を務めたイスラエルのシンクタンク「国家安全保障研究所（ＩＮＳＳ）」のタミル・ヘイマン所長は「イスラエルの対応はイラン領土で発生する」と予想した。テルアビブ大イラン学研究センター（ＡＣＩＳ）のメイル・リトヴァク所長は「イスラエルの対応が非常に強い場合、国際情勢が激化する状況に直面するだろう」と話した。極右性向のイタマル・ベングビール国家治安相はソーシャルメディアで「いま我々には（イランに対する）致命的な攻撃が必要だ」と主張した。

イスラエルの報復レベルに国際社会が注目…「自制する」「情勢激化」予想分かれる（２）