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【コラム】娘も、外交も、核兵器も…金正恩の「私を見て」戦略(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.04.11 13:04
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◆金正恩の首脳会談コンプレックス?

金委員長のコンプレックスは国際舞台でも表れる。執権後に国内政治に集中していた金委員長が外部に出て行ったのは南北および朝米首脳会談が開催された2018年だ。金委員長は同年4月27日の板門店(パンムンジョム)南北首脳会談をはじめ、翌年6月30日の板門店朝米首脳会談までの14カ月間、韓国・米国の首脳とそれぞれ3回ずつ会った。目を引くのは金委員長がこの期間に中国の習近平国家主席と5回も会談した点だ。

 
金委員長が習主席に会った時期は韓国、米国の大統領と会う直前または直後だった。金委員長が西側指導者に会う前後に習主席と相談したという合理的な推論が可能だが、これほどになると協議でなく意志とみることができる。しかし米国との「世紀の決断」が不発に終わり、欠点のない首領のイメージは損なわれた。そのためか北朝鮮は最近、ロシアと一線を越える密着に動いている。10日に中国の趙楽際中国人民代表大会常務委員長(国会議長格)が北朝鮮を訪問したが、朝中首脳会談につながるかは今後を眺める必要がある。北朝鮮と中国、ロシアの協力関係は明確だが、最近の北朝鮮は中ロの競争心理を刺激するようだ。

◆核開発事実を見せながらラブコール

核と関連する動きも同じだ。剣は鞘の中にある時に恐ろしいというが、金委員長は核開発に関しては「親切」にも「説明」する姿だ。核実験場の内部構造を北朝鮮メディアを通じて公開し、2018年には精密地図に核実験場の位置を表示して国内外メディアに知らせた。そして2022には核先制使用5条件を盛り込んだ「核武力政策に関して」という核武力政策法を制定して公開した。また北朝鮮は2013年2月の3回目の核実験以降、核の多種化に成功したとして核兵器保有を主張した後にも▼核兵器完成(2017年12月)▼すべてのミサイルに核弾頭装着可能(2日)など核カードを取り出している。「自衛力レベルで核を開発した」という北朝鮮の主張とは違い、「我々(北朝鮮)は核を保有しているので見てほしい」というラブコールではないのか。

金委員長は今年で40歳になった。執権から12年が経過したため、4年制大統領なら4期目の指導者に該当する。指導者の任期が決まっている一般的な国とは違い、終身指導者の金委員長は長期戦を構想しているのか分からない。しかし内部の資源が不足する北朝鮮は経済的に長期戦だけでは限界がある。政策の頻繁な変化も同じだ。顕著な成果のためには任期がある相手国の指導者と談判や交渉が避けられない。成果がなければ最高指導者の無欠点権威も揺らぐしかない。金委員長にもう一つのコンプレックスが生じる場合、硬直した北朝鮮体制の無理な行動につながり、韓半島の安保環境は揺れる。北朝鮮が2017年の核保有宣言後に対話の道に出てきたように、2日にまた核保有宣言をした北朝鮮が「アゲイン2017年」を選択することを期待したい。

チョン・ヨンス/統一文化研究所長/論説委員

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