【コラム】韓国大統領の崖っぷちUターン
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.04.09 13:57
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が医学部増員をめぐって国民向け談話を発表するというのは日曜日の先月31日晩から流れ始めた。午後9時20分ごろ、KBS(韓国放送公社)がインターネットニュースで最初に報道したが、20分後に突然削除した。竜山(ヨンサン)大統領室も混乱しているようだった。結局、10時35分に担当記者団に公式的に公示があった。「医師の増員について大統領があす詳細に説明する予定」ということだった。
当初、医学部増員は世論の絶対的な支持を受けるイシューだった。ただ、2カ月近く医療空白事態が続いて疲労感が蓄積し、大統領室が「2000人増員は引き返せない。数字に触れるな」というメッセージを繰り返す中、「絶対にそこまでしなければいけないのか」という反感も出てきた。しかも総選挙は9日後だった。こうした時期に大統領が自ら出てくるのなら「2000人から譲歩」とは言わなくても「増員問題について開かれた立場で対話をしよう」という趣旨の発言は出てくるのではないかと考えた。そうでなければ大統領があえて前に出てくる理由はないからだ。