人口１万６０００人にすぎないカリブ海の小さな島国のアンギラが人工知能（ＡＩ）ブームで思いがけない幸運を得ることになった。

２２日（現地時間）、米紙ニューヨーク・タイムズ（ＮＹＴ）によると、英国領アンギラは昨年国内総生産（ＧＤＰ）の１０％を超える３２００万ドル（約４８億円）の収入をドメイン（インターネットアドレス）手数料によってあげた。

韓国の「．ｋｒ」、日本の「．ｊｐ」のようにアンギラの国家ドメインは「．ａｉ」だ。

１９８０年代後半からこのドメインを使ってきたアンギラは、最近のＡＩブームでホームページアドレスを「．ａｉ」として登録しようとする企業が相次ぎ、手数料を受け取ることで思いがけない利益を得ることになった。

テスラのイーロン・マスク最高経営責任者（ＣＥＯ）の人工知能スタートアップ「Ｘ．ａｉ」も「．ａｉ」ドメインを取得するためにはアンギラに手数料を支払わなければならない。

アンギラはドメイン登録１件当たり１４０ドルから数千ドルまでの手数料を徴収しているという。

アンギラのエリス・ウェブスター首相は「ある人々はこれを『棚からぼた餅』というが、我々は、ただ神が我々に笑顔を浮かべてくださっているという」と話した。

ウェブスター首相によると、昨年ドメイン手数料で得た収入は無償医療サービスや教育施設への投資などに使われた。この他にも収入を活用して空港施設を改善し、スポーツ活動および施設などに対する予算も倍に増やしたとウェブスター首相は付け加えた。

アンギラは今年もドメイン手数料で昨年とほぼ同じ収入を得られると期待している。

一方、ドメインによって思いがけない幸運を得たのはアンギラが初めてではない。オーストラリア北東の側にあるツバルは国家ドメイン「．ｔｖ」をカナダ企業に５０００万ドルで売り、その資金で島に電気を供給して奨学金や国連加入基金などを調達したとＮＹＴは付け加えた。