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不妊患者22人を医師の精子で妊娠させた…「元恋人も異母兄弟」米国で衝撃の事件

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.02.22 11:43
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米国である医師が不妊患者20人余りを自分の精子で妊娠させた事実が明らかになり、米国社会が大騒ぎになった。

CNNは14日(現地時間)、健康問題で遺伝子分析専門会社「23andme」に自身の唾液サンプルを送ったが、衝撃的な真実に向き合うことになったビクトリア・ヒルさん(39)の話を報じた。DNA分析の結果、自分に十数人の異母兄弟がいるという事実が明らかになったのだ。その数は22人に増えた。

 
彼らには母親がコネチカット州所在の不妊クリニックで診療を受けたことがあるという共通点があった。ヒルさんの生物学的な父親は、母親が通っていた不妊クリニックの医師、バートン・コールドウェル博士であることが分かった。他の被害者たちとの意見交換を通じて、ヒルさんはコールドウェル博士が母親には父親の精子を使ったと嘘をついて自分の精子で施術したという事実を知った。

さらに衝撃的な事実は、高校時代に付き合ったヒルさんの元恋人が22人の兄弟姉妹の一人だったという点だ。昨年5月、高校の同窓会でヒルさんから被害事実を聞いた元恋人が自分の母親も同じ病院に通っていたことを思い出してDNAテストを受け、このような真実が明らかになった。この他に、小学校同窓生や町内住民の中にもヒルさんの異母兄弟がいたという。

CNNは「ヒルさんの話は不妊医師がドナーの代わりに自分の精子を密かに使って患者と患者の家族を騙した不妊詐欺事件の中で最も極端な事例」とし「また、この事例は規制不足で生じた巨大な兄弟グループがどのように偶発的近親相姦というシナリオにつながるかを示している」と話した。

コールドウェル博士のもう一人の被害者であるジャニーン・ピアソンさんと彼の母親は昨年、彼を告訴した。36年前、コールドウェル博士は人工受精を希望したピアソンさんの母親に「精子を提供する意向がある匿名のイェール大学インターンがいる」と嘘をついた後、実際には自分の精子を使った。ピアソンさんの母親は人工受精に使われる精子がコールドウェル博士の精子という話は聞かず、「コールドウェル博士の子供を持つと同意したこともない」と強調した。

現在80代の高齢で、引退後自宅で時間を過ごしているコールドウェル博士は、ピアソンさんに会って自分の過去の行動を認めたという。コールドウェル博士はピアソンさんに「それほど多くの子供がいるとは、それがどのような影響を及ぼすかは考えたことがない」と告白した。

米国で自家DNAキットが発達し、2000年代以前の医師たちが犯したこのような非人道的な事件が明らかになっており、米国の不妊産業は他の国々に比べて規制が不十分だとCNNは指摘した。また、患者の施術に自分の精子を密かに使用した疑いで逮捕されたり起訴されりした医師は、米国全域で30人を超えると伝えた。

このうち、一部の州では「不妊詐欺」が犯罪として規定がなく、医師らが処罰を避けた。ケンタッキー州の医師マービン・ユーズマンさんは、自分の精子を約6人の患者に使ったことを認めたが、医療委員会は証拠の不十分を理由に医師免許取消を拒否した。

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