ロシアが先週墜落した軍輸送機は米国製パトリオットミサイルに撃墜されたという結論を１日（現地時間）に出した。

ロシア連邦捜査委員会は、ウクライナ軍が先月２４日、ロシア・ベルゴロド州でイリューシン（ＩＬ）７６軍輸送機を撃墜するためにパトリオットシステムのＭＩＭ－１０４Ａ誘導ミサイルを使用したと、テレグラムを通じて明らかにした。

捜査委員会は「調査の結果、墜落現場で回収された破片は、レイセオンとヒューズが開発してレイセオンが製造した米パトリオットシステムのＭＩＭ－１０４Ａ防空誘導ミサイルの構造要素」と述べた。また、墜落現場付近で英語が書かれた防空ミサイル２基の破片が計１１６個発見されたと付け加えた。さらに撃墜に使用されたミサイル２基がウクライナのハルキウ（ハリコフ）リプチ村から発射された点も確認されたと伝えた。

ロシアのプーチン大統領も前日、調査の結果、ＩＬ－７６輸送機の撃墜に米国製パトリオットシステムが使用され、このミサイルはウクライナが統制する領土から発射された、と主張した。

ロシアはこの輸送機にロシア人捕虜と交換されるウクライナ人捕虜６５人が搭乗していて、ウクライナはこの事実を知りながらも攻撃したと主張した。輸送機墜落に関連し、ウクライナは捕虜の搭乗などロシア側の主張自体に疑問を提起する状況だ。

ロシア下院はこの日の本会議で、輸送機の墜落に関連して米議会に送る抗議文草案を採択した。下院国際問題委員会が作成した抗議文草案は「ウクライナのテロ政権を非難し、ウクライナに対する支援を中断し、非人道的なテロ行為の加害者に責任を問うのを助けるべき」と求める内容がある。

またウクライナは墜落当時、輸送機に自国の捕虜が搭乗した事実を知っていたとし、「輸送機に対する攻撃は故意的な殺人」と主張した。

ロシア外務省のザハロワ報道官は「バイデン政権が米国市民をＩＬ－７６輸送機撃墜の共犯にした」と述べた。

ロシア大統領府のペスコフ報道官は、プーチン大統領が今回の事件に対する国際調査を求めたが、西側は関心を見せていないと批判した。ペスコフ報道官は「西側の人たちは『文書を先に送らなければいかなる考慮もしない』と話している」とし「彼らは明らかになる内容を恐れているため調査に関心がなく、直接参加することもないだろう」と話した。