世界保健機関（ＷＨＯ）がパレスチナのガザ地区最大の医療機関であるアルシファ病院で避難を促した。

​ＷＨＯは１９日（現地時間）、ホームページに掲載した報道資料で「ＷＨＯが主導する国連災害評価調整チーム（以下、評価チーム）がガザ北部のアルシファ病院に接近し、現場の状況を評価した」と明らかにした。

​評価チームは安全状況に関連した時間制限により病院内でたった１時間だけを過ごし、そこを「死の地帯」と表現した。砲撃と銃撃の痕跡がはっきりと残っていたという説明だ。

​特に、病院の入口にある大規模な墓を見て、そこに８０人以上の人々が埋まっていると伝えた。過去６週間、きれいな水、燃料、医薬品、食べ物およびその他の必須支援の不足により、アルシファ病院は実質的に医療施設として機能しなかった。

​評価チームは安全状況のため、病院で効果的な廃棄物管理を行うことは不可能だと判断した。特に、病院の廊下と根拠地は医療廃棄物と固体廃棄物でいっぱいで、感染リスクが高いと評価した。これで「アルシファ病院はこれ以上患者を入院させることはできない」という判断を下した。

ＷＨＯによると、アルシファ病院には２５人の医療スタッフと２９１人の患者が残っており、過去２～３日間、数人の患者が医療サービスの停止によって死亡した。患者の中には、非常に緊急な状態の３２人の赤ちゃん、人工呼吸器なしで集中治療病棟にいる２人、命を救う治療へのアクセスが厳しく制限された２２人の透析患者が含まれているという。

​ＷＨＯは協力機関と残りの患者、職員およびその家族を直ちに避難させるための計画を緊急に立てている。安全な通行保障を受けた場合、２４～７２時間以内にアルシファで患者をナセル医療複合施設と欧州ガザ病院に緊急避難させる案を考慮している。