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【中央時評】バイデンとトランプを心配する時ではない=韓国(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.11.14 16:28
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世界がバイデン大統領の老衰と無能をあざ笑っている。世界がトランプ前大統領のエネルギーと能力を恐れている。バイデンの顔には中東人質劇事態で再選に失敗したカーターの影がちらつく。トランプの顔には復讐に目がくらんだジョーカーの影がちらつく。心配だ。しかしさらに恐ろしい事実は、誰が当選しようと韓国のどの政治勢力もこれに対応する準備が全くできていない点だ。私は米大統領選挙の結果よりも実際この点がさらに心配だ。

いや、バイデン2期目は予想可能なシナリオではないのか。バイデン大統領、サリバン国家安全保障担当補佐官、そしてブリンケン国務長官は長く見てきたワシントンの人物であるからだ。とんでもない。親中派から中国牽制論者に180度変わった彼らの変化にはめまいがするほどだ。彼らは2016年の大統領選挙で敗れた後、緻密な研究の末に出した、いわゆる「新冷戦自由主義」という新路線で動く全く異なる人たちだ。気候などでは地球的協力体制を追求するが、自由主義秩序を脅かす中国、ロシア、北朝鮮などとは断固たる価値闘争を覚悟した人たちだ。もし党内選挙に続いて大統領選挙で勝利すれば、2期目に取り組む「新冷戦」と気候協力、保護主義と同盟システム、中東と北朝鮮に対する強圧的外交と核合意の間でのドタバタは、彼ら自身も当惑するほど複雑なものであるのは明らかだ。

 
いや、トランプ2期目も予想可能なシナリオではないのか。1期目に我々は彼が中東と北朝鮮で見せた危険な戦争カードと「広幅外交」、そして同盟国相手のぼったくりはすでに経験している。とんでもない。2期目のトランプの参謀は1期目のポッティンジャー国家安全保障副補佐官より強硬なタカ派となる可能性が高い。例えば最近はコルビー元国防副次官補のような軍事主義的中国封鎖戦略家が共和党の内部で人気がある。そしてトランプの国内政治火遊びはイランや北朝鮮との対立を深めかねない。

おそらく大統領室は尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が米国と日本の政界で人気が高いため、どのような未来が訪れても自信があるだろう。しかし私は尹錫悦政権の外交安保路線が過去の李明博(イ・ミョンバク)政権と何が違うか分からない。企業家出身の李明博大統領は自身も理解もできない自由主義理念を掲げるにはあまりにも「世俗的」実用主義者だった。この実用の感覚だけが抜けた現在の路線は脱冷戦時代の古い反復だ。ただ米国と日本の構想に積極的に参加して北朝鮮が核を放棄するのを待てば、良い世の中が訪れるのか。

もちろん野党も安易に牽制の役割をしているようだ。私は時々、彼らがまだ脱冷戦時代という「美しい時代」の思い出の中に生きている感じがする。当時はまだ米中間での戦略的あいまい性と北朝鮮に対する接触外交に一理があった。しかし我々は今「新冷戦自由主義」、気候破局など混沌とした時代に生きている。ただ、文在寅(ムン・ジェイン)政権当時の路線を単純に繰り返しながら政権を批判するその姿に驚く。

【中央時評】バイデンとトランプを心配する時ではない=韓国(2)

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