フランスの首都パリで南京虫が頻繁に出没するようになり政府が対策準備に乗り出していると米ＣＮＮが先月３０日（現地時間）、報じた。

最近ソーシャルメディア（ＳＮＳ）ではパリの地下鉄や映画館などで南京虫を目撃したという外国人観光客などの投稿が相次いで議論になった。来年夏にパリオリンピック（五輪）開催を控えて多くの観光客の流入が予想されるだけに当局の緊急措置が必要だという意見が続いた。

これに関連し、ボーヌ交通担当相は先月２９日、パリ全域で南京虫の出没が増えたことに対して国民と観光客を安心させて保護するための措置を取るとし「来週関係者とこの問題について議論する」と話した。

グレゴワール副市長は前日の放送インタビューで南京虫出没が広範囲に報告されていると話した。同氏は「誰も安全ではないということを理解しなければならない」とし「実際にどこでも南京虫が出てくるかもしれず、この南京虫が家庭に広がる可能性もある」とした。あわせて「一般住宅を対象とした防疫企業の南京虫退治作業が急増しているが異例のことだ」と話した。

フランスはすでに２０２０年から政府次元で「南京虫との戦争」を繰り広げている。南京虫退治方法をアナウンスしたり、殺虫専門家とアクセスできるポータルサイトを開設したりするなど各種キャンペーンを展開している。

だがグレゴワール副市長はこのような政府の取り組みにもかかわらず問題が解決されていない状況だと伝えた。移民者、観光客など毎日３６０万人がパリに訪れているという理由からだ。

フランス保健当局関係者はＣＮＮに南京虫問題が「フランスをはじめと世界ほぼすべての場所で現れている現象」としながら「主に移民者や観光客の荷物や旅行カバンを通じて入ってきた南京虫がパリ郊外周辺の宿舎で浸透している」と話した。また「南京虫が殺虫剤に対する抵抗性を高めていて数字が急増する」としながら、これは南京虫の除去をより一層難しくさせていると付け加えた。